登山道具は命に関わるため、造りが違います!
山に登るために必要な道具は、選択を誤ると生命の危険にさらされるため、企画製造の段階から真剣勝負。買う側も安易に価格だけで決めたりしません。特に重要視されるのは、軽量化と耐久性。そして、人間工学に基づいた使い勝手の追求がなされています。オートバイや自転車のツーリングも同じアウトドア。山に登らない人には目にウロコのギアがたくさんあるのです。その一部をご紹介いたします。
真夏でも一桁に下がる北海道の気温対策
8月の北海道でも、道東方面では12〜13度まで下がるのは日常茶飯事。筆者は2006年8月に、根室で7度を体験しています。冷夏といわれた年だったため、ほぼ真冬並みの装備で事なきを得ましたが、どの年でも防寒対策は必須です。よく見かけるのは雨でもないのにカッパを着ているライダーです。苦肉の策といえるカッパは、けっして格好の良いものではありません。そこで、2つのギアをご紹介します。
モンベル
ULサーマラップジャケット
このジャケットは一見するとダウンジャケットのようですが、インナー専用の防寒ジャケットです。使用している素材は、シュラフに使用しているものとまったく同じ!つまりシュラフの素材でジャケットを作ったのです。しかも収納サイズが凄い!!まず、
重さはたったの240g
しかなく、付属のスタッフ袋に入れると10cm×18cmに収まります。春から秋へかけての高山で着用するジャケット。筆者は常にザックに入れっぱなしで携帯しています。気温7〜8℃でもこれとトレーナー+ツーリングジャケットで無敵です。
モンベル
ライトシェルジャケット
上記のインナージャケットと違い、こちらはアウターとして着る超軽量ジャケット。表地は撥水と防風機能があり、裏地はポルカテックスという特殊な素材を使い、非常に薄いにもかかわらず体温を保ちます。筆者は、10月初旬にこれをトレーナーの上に着ただけで、蔵王連峰の熊野岳(1841m)に登っています。登山中は動いているとはいえ、驚異的な防寒力を誇ります。恐ろしいのはサイズと重さで、なんと
わずか270g
しかありません。あまりに軽量のため、筆者は上記のインナーと共に常にザックで携帯しています。ただし、バイク乗車中は身体を動かさないため、上記のインナーよりは保温力は落ちます。なお、当然ですが、春や秋のツーリングでは、街歩きやキャンプ場などでアウターとして使用できます。上記のインナーより使用頻度は高いでしょう。
上記の2アイテムは、いずれもツーリングジャケットの内側に着ることにより威力を発揮します。カッパの場合は防風力はあるのですが、ジャケットの上に着るため、防寒力はありません。なので、上記のギアは7月や9月に北海道に渡るなら必携の装備といえます。登山では、バイクと違い、すべての装備を自分で担ぎ上げなければなりません。なので、このような超軽量でありながら、高機能なアイテムが発明されているのです!
よく歩く人の雨天対策
展望台やトレッキングロードを臆することなく歩く人なら、ツーリングブーツはNGでしょう。断然お薦めするのはトレッキングシューズです。しかし、一口にトレッキングシューズといってもメーカーも種類も豊富。そこで、大事なのは、ハイカットタイプであること、防水透湿素材を使っていること、ソールが硬すぎないことです。ハイカットでないと、雨の日に水が侵入します。登山靴のようにソールが硬いと、シフトチェンジが大変になります。そのかわり、日帰り登山以上には使えません。あくまでもツーリングブーツとして利用します。
モンベル
GORE-TEX ワオナブーツ
2008年に登場した、軽登山用のトレッキングシューズで、筆者愛用のシューズ。決め手は、本格的な登山靴でありながら、軽量でかつソールがわずかに反る点。本格的な山靴はソールは絶対に曲がりません。そのためバイクの場合、シフトチェンジに支障をきたします。ゴアテックスを採用しているので、突然の雨でも慌ててシューズカバーを装着する必要もありません。日帰り登山もゼンゼンOK。にもかかわらず15,000円台で買えるというのが嬉しいかぎり。
コロンビア
マドルガピークキャンバス
コロンビアの長寿人気商品。なんと言っても価格が安い。これはゴアテックスを使わず、独自の防水透湿機能で価格を抑えているから。表面には、ほぼ全面にファブリックを使ったデザインで、オフ車からオンロード、アメリカンまで、車種を問わず違和感なく使えます。普段はほとんど見えないのですが、ソールのデザインがカッコイイではありませんか!実売で1万円を切る、まさにビギナー向けのアイテムといえます。本格的な登山には厳しいので要注意。
スパッツ・セミロング
上記のトレッキングシューズと合わせて使うと無敵のスパッツ。スパッツとはなんぞや?これは、早朝の登山などで使うモノで、朝露に濡れた登山道を歩くとき、ズボンの裾が濡れないように靴から裾までを覆うモノ。元々歩くことを想定しているので、雨降りに使用した場合、まったく違和感がありません。ライダーがよく使うブーツカバーはガサガサとやかましく、歩くのがイヤになります。また、スパッツの凄いのはそのサイズ。
重さは150g前後しかなく、収納も手のひらに入るほどの小ささ。
ブーツカバーの比ではありません。
どのメーカーの製品でも構いませんが、セミロング以上の丈のものを買ってください。ショートだとカッパズボンの丈に合わず、水が侵入します。また、できればゴアテックスのような防水タイプを買って下さい。雨天のバイク走行では高耐水圧を要求されるからです。
ハイカットの靴でもカッパの裾が上がり、水が侵入してしまう
水の侵入を防ぐために、長目のスパッツで靴とズボンをカバーする
スパッツの上からカッパを履く。これで足元から雨は侵入しない
雨天でも山の中を歩き続けなければならない登山者のために開発された靴と雨よけギア。バイクでも、同じように雨天の走行ほど楽しくないモノはありませんが、歩くための疲労軽減と雨天時の不快感を同時に解決してくれる山の道具は、一度使うと手放せなくなります。
一眼レフを携帯する人なら
バイクツーリングで一眼レフカメラを持参する人は、その携帯方法に悩んだことはないでしょうか。精密機械なので意外と納める場所がないモノです。タンクバッグに入れる、サイドバッグやパニアケースという話も聞きます。筆者の場合は、バイクから離れても携帯に困らないザック(リュックともいいますが)を使用しています。このザックがまたメーカーも種類も無限にあります。ところで、バイクに乗車中、ずっとザックを担いでいると肩が痛い、という話を聞きますが、筆者はそのような経験がありません。なぜならば登山用のザックを担いでいるからです。一眼レフを含め、貴重品を携帯しても4〜5kg程度にしかならないツーリングザックでいちいち肩が痛くなるようでは、10kgも20kgも担いで山に登ることはできません。作り方の思想がぜんぜん異なるのではないかと思います。
登山用ではないザック
登山用ザック
肩からザックの上部までが、かなり下がった位置にあります。そのためザック全体が肩から吊り下がった恰好で背負っていることが判ります。なので、腰のベルトを締めても、ザックの上部が外側へ倒れ込むように荷重が加わってしまい、結局肩への負担が軽減されません。
登山用の場合、肩の高さとザックの上部がほぼ同じ位置にあります。ザックは背中に吸い付くような感じの背負い感になっています。登山ザックは肩で背負うのではなく、腰でホールドしているのです。なので肩に負担がかかりません。上の写真でも、腰でホールドしてるので、肩のベルトが浮いています。
腰でホールドするフラップが大きい
エアコンフォートシステム
メッシュパネルが背中に密着するので蒸れない
ドイター
フューチュラ 28
登山ザックビギナーにお勧めするのがこのザック。世界で初めてドイター社が開発した「エアコンフォートシステム」採用のザックで、背負い感はバツグン。夏場の使用でも、背中がザックの密着による汗をほとんどかきません。一度使うとほかのタイプには戻れません!ただし、エアコンフォートシステムのフレームがあるために、28Lという表示ほど荷物は入りません。登山よりはツーリングユースに適しているとお思います。
フューチュラには、このほかに22Lタイプや、女性専用のSLタイプがあります。26Lと32Lは本格的な登山タイプなので、間違って買わないようにして下さい。ナチュラムのコメント欄でも、皆さん絶賛していますので読んでみてください。なお、このザックはあくまでもビギナー向けです。使い慣れてくると、もっとイイヤツがほしくなるでしょう。そのかわり、値段も2〜3倍になります!まずはココから始めましょう〜〜
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